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家の話【土地の値段の決まり方】なぜ田舎は安く、都会は高いのか

家。

人間は雨風の凌げる場所で安息とともに寝て、休みを取らなければ心身の健康を維持できない。

野宿では早晩健康を害してしまう。

家は、とても大事なものである。

とりわけ労働者にとって、家は労働力の源泉になる重要なものだ。

身体洗って清潔にして、睡眠をとって気力体力を回復させないと、次の日に働けないからだ。資本主義経済の中で働けないことは死を意味する。

食べ物と同じく、寝る場所は、必需品の中の必需品なのである。

と、同時に、家というのは大変高額な商品でもある。

たくさんの労働者のたくさんの労働力が込められた、耐久消費財だ。

新築の家の価格がどうやって決まるか、考えた事があるだろうか?

原則は、労働力の原価の積み上げによって、決まる。

木材の切り出しから、職人の仕事まで、家の建設に関わった人々が満足にご飯食べられるだけの価格が、新築の家の販売価格となる。

では土地はどうか?

家、車、女を制する者は、人生を制する。【生活の維持費(固定費)を下げる】 

 

土地の値段は、労働力の積み上げとは関係ない

土地は本来、自然の物だ。空気と同じで、労働力の積み上げなど関係ない。

すごーく大事なことを述べるが、土地の所有というのは、

「ここは俺様の土地だ!」

と宣言して、周りが認めれば、自分の土地になる。

戦国時代もそうだし、国家間の領土争いもそう。武力で黙らせるか、お金で納得させるか、方法のいかんを問わず、周りが認めれば土地は自分の物である。

 

【商品価格の決まり方】原価積み上げ方式とマーケットメイク方式

土地値=勤め人が頑張れば返済できる金額

日本の場合は、詳しいことは省くとして、要するにお金で納得方式だ。

お金で土地を売り買いし、国家がお墨付きを与える。

労働力の原価が関係ないところで、物の値段を決めねばならぬとすると、価格の決め方は原価積み上げ式ではなく需要と供給のマーケットメイク方式になる。

その土地を買いたい人が、これだけならお金出せるよ、売りたい人が、この価格なら売るよ、と言う競りの原理で土地値が形成されてゆく。

ズバリ結論を言うと、その土地の平均的な勤め人が、銀行からお金借りて頑張れば返済できる水準で土地値が決まる。

 

時間しか売るものがない勤め人が、「時間を買え」だなんて、論理が破綻している。

勤め人が頑張ったら払える絶妙の値段

勤め人というシステムが成立しづらい過疎地の土地は、需要を支える勤め人が存在しないため、めちゃくちゃ安くなるし、

産業の基盤が堅固で、勤め人がたくさん住んでいる地方の土地は、その土地の付加価値がクソでも、埋立地でも、地盤緩くても、空気が排気ガスで汚くても、日当たりが悪くても、地震が来るリスクが高くても、値段がつく。

勤め人が頑張ったら払える絶妙の値段がつくのだ。

土地の値段なんて本来はあってないような物であり、なぜ価格が付くかと言うと、それは人によって付けられると言うことである。

 

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