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【オナ禁体験談vol.9】オナニーメモリーと電脳地雷原

ヤコバシさんから、再びオナ禁についてご投稿いただきました。

 

ヤコバシさん前回の投稿はこちら↓

 

それでは本文をどうぞ!

 

かつてオナニーに囚われ、疲弊していたオナニーの囚人がいた。謎の義務感…いや中毒症状で毎日オナニーしていた彼であったが、聖帝サウザー師匠の導きにより、その檻から脱することができた。
その際は、性欲を掻き立てるエロい要素を生活から追い出す「エロトリガーの排除」と、徐々に身体を慣らしていく「オナ減」の併用によって、30日のオナ禁に成功し、その効果を実感することで自らを出獄させた。彼は「もう僕はオナらなくていいんだ!」と清々しい気持ちに包まれ「オナ卒だ!」と喜んでいた。しかし―――
ここ数ヶ月、彼の内なるオナ禁・誓いウォーカーの怪死事件が散見されていた。
オイオイ、単にオナニー中毒が再発しただけじゃないのか?猿に戻ったのでは?と思うかもしれない。しかし、エロトリガーの排除も続いているし、中毒症状も、謎の義務感も感じていない。頻度も、4~7日が多く、そこまで高頻度というわけでもなかった。
何かが、漏れている―――
何かが、止められていない―――
事実、彼にはオナニープリズナーの感覚はなかった。これはプリズナーの症状ではない。何か、まだ解明されていないメカニズム・現象が起こっているようだった。もしかしたら、自分はまだ、牢獄を出れただけに過ぎないのかもしれない。つまり「卒業できていない」。そんな疑念に突き動かされ、彼―――ヤコバシは原因究明と自らの仮説を確かめるため、検証を始めることにした。オナ禁の更なる手法の確立を目指し、霧深く立ち込める谷へと、オナニー牢獄を後にした。

彼は霧の中を手がかりもなく進むうちに、このままでは埒があかないと感じた。何かの法則性を見出す助けになればと、記録をつけることにした。最近、聖帝がおわす城では近衛兵団に正式採用されたとも聞いている「オナ禁日記」。奇しくも、同じようなものを作っていた。
その記録を一定数集め、分析を始める。すると仮説が浮かび上がってきた。その仮説を意識しながら、霧の中を慎重に進んでいくうちに、徐々に霧が薄まっていく。しかしながらその間も、彼の内なるオナ禁・誓いウォーカー達は命を落としていた。その犠牲を無駄にすまいと、彼らの死因の実況見分と検証を続けた。
まず彼は「電脳地雷原」の存在に気が付いた。電脳世界に存在する地雷原―――それはTwitter、YouTubeという、近年、多くの人々が、多くの時間を過ごす場所である。しかしそこは、オナ禁を志す者にとっては地雷原に等しいことを突き止めたのである。
前回、オナニープリズナー状態から脱却するために、彼はエロトリガーの排除を行った。このときのエロトリガーの排除とは、エロ漫画広告が貼られている2chまとめサイトに行くことをやめたり、エロアプリを表示してくるようなサイトにそもそも行かないといった、いわば「エロ禁」に近いものであった。ヤング系雑誌も危険地帯ゆえに細心の注意を払っていた。
まずTwitterだが、タイムラインには突如として地雷が出現する。キワドいコスプレ写真や、ギリギリを攻めてる絵などがタイムラインに突然出現する、あの現象である。これらは猛者ぞろいで、無念にも撃墜された誓いウォーカー達も数知れない。このような破壊力のある地雷がリツイートや「XXさんがいいねしました」で流れてきて、それがエロトリガーになる現象を観測した。
対策として彼はまず、そのような「あからさまなエロ」をもたらしてくるアカウントを片っ端からフォロー解除し、視界から消していった。退魔の呪文「リムーブ」である。
こうしてエロの源を一つずつ抹消するごとに、確かに誓いウォーカー達の生存率は向上していった。彼がフォロー数を30ほどに減らしたのは、このエロ因子を根絶せんがためであったのだ。
また、リムるのが惜しい人の場合には、フォローしていてもRTだけを非表示にしたり「いいね」してもタイムラインに表示させない等の対策も存在するので併用した。ただし本人がエロ系を繰り出してくる場合には警告ランプが点灯する。続く場合には、申し訳ないが退魔の呪文リムーブを唱えた。オナ禁を続けるためには、やむを得ぬ犠牲である。今後、オナ禁を志す者たちが増えるにしたがって、Twitterにも品格が求められる時代が来ると、彼は予想している。
こうして彼は、Twitterに潜む地雷の大半を除去することに成功した。しかしながら、それでもオナ禁・誓いウォーカー達の怪死は減れども、止まってはいなかった。
記録を鑑みた結果、YouTubeという巨大な地雷原を突き止めた。
YouTubeには「あなたへのおすすめ」が表示される。いわゆるサジェストと呼ばれるものだ。そしてこの画像、サムネイルに、かなりの工夫が凝らされていることに気が付いた。
こいつら―――命を刈り取る形をしている―――
そう、YouTuber達は再生数を伸ばすためにサムネイルとタイトルに心血を注いでいる。言い方を変えれば、いかに「釣るか」の技術の結晶がサムネなのである。
もちろん、YouTubeはエロ禁止である。したがって「明らかなエロ」は削除されるのであるが「アウトではないもの」でキワキワのスレスレを攻めてくる。例えば「巨乳セーター」から始まり、男なら思わずタップしてしまうような仕掛けを張り巡らして待ち構えている。
これらに対してはサジェスト浄化の呪文「興味なし」と「チャンネルをおすすめに表示しない」を唱え、焼き祓う。サジェストを清める。結局、サムネを作っているのは画面の向こうにいるYouTuber、つまり人間であり、この罠は属人的だ。そのような罠を仕掛けてくる者をサジェストから追放すれば、地雷を一つずつではあるが、確実に除去することが可能だ。
さあ、これでYouTubeも安全に近づいたぞ―――と安堵したのも束の間。確かに数は減ったが、それでも誓いウォーカー達は命を落としている。なぜだ?地雷はかなりの数、除去したはずなのに―――。
霧が晴れた谷の一角に、濃密な霧を吐き出している洞窟を発見した
―――ここか。
確信めいた予感を胸に、彼は進んだ。
その洞窟とは、彼の脳内そのものを示していた。霧の谷は、外界つまりTwitterやYouTubeだった。そう、原因は外部だけではなく、彼の内―――脳内にあったのだ。彼はその洞窟の深部にて宝箱に入った財宝―――オナメモリーという概念を発見した。
オナメモリー。それは自らがこれまで用いてきたオナニーのネタ―――つまり「オカズ」たちのことを指す。特に自分が深く気に入り、何度も見た作品、そして女優やキャラクターが脳の深部にまで染み込み、決して消し去れなくなっている記憶の財宝―――それがオナメモリーだ。これはオナ猿歴が長ければ長いほど数多く、同じもので何度もオナるほどに強固に刻み付けられる記憶。
つまりオナ猿歴が長いほどに「お気に入り」の数が増えていくということである。
彼の場合は「ティファ」が好例だった。彼が思春期を過ごした'00年代にエロフラッシュ界を風靡したクリムゾン。そしてその対象となったFFのキャラクター「ティファ」は、彼の脳の深部に刻み込まれていた。彼が中二だったあの頃から―――オナメモリーは少しも色褪せず、その機能を保っていた。16年もの月日が経つというのに。
その機能とは、YouTubeのサムネなどで「ティファ」を見た瞬間に発動する。まばたきほどの一瞬に「エロフラッシュ」が即座に、寸分の狂いなく脳内に再生される。自分の脳に搭載された、恐るべき自動装置であった。
これか―――!
電流が総身を駆け抜ける。
そして振り返る。
Youtubeで「マジックミラー」を見て「MM号」を連想・フラッシュバック、そこから雪崩の如き勢いに呑まれて散ったあの日
テレビで生田絵○花を見て「神宮寺ナ○」を思い出し怒涛の勢いを止められなかったあの日。
Twitterで某インフルエンサーを見て樺月愛○に似てね?と連想し転がり落ちたあの日。
―――なんだ、原因は外ではなく―――自分の中にあったんじゃないか。
まさに灯台下暗し。戦っていた敵は実はマボロシだった。真の敵は自分の脳、そのものだったのだ。
―――ははっ...!
リムったりサジェスト浄化したって、結局これじゃあ、救いようがないじゃないか!
なんという道化!なんという愚か者!オマエは一生オナニーの奴隷だ!アーッハッハッハッハッハ!!!!
霧の晴れた洞窟の終着点で、彼は笑いながらも頬を濡らしていた。
もうダメなのか?一生こんな感じなのか?でも自分の脳に刻み込まれたメモリーなんて、消しようがないじゃないか―――。
ふと目をやると、洞窟の隅に仄暗い縦穴がある。口を開けて、こちらを見ている―――ように見える。もう、あの穴に滑り降りてしまおうか―――。
諦観しかけた彼の脳の一角が、作動し始める。オナメモリーではない、他の部分だ。あの人は誰だ?
聖帝サウザー師匠。
―――そうだ。僕にオナ禁を教えてくれた人。かつて聖帝に導かれ、プリズナーから脱した時のことを思い出す。そして感謝申し上げたこともあったっけ―――そうだった、そうだった…
―――あきらめられない。いや、あきらめたくない!
身体の中心から、軽い熱に似た活力が広がっていく。彼は再び、オナ禁と向き合う闘志を取り戻した。
自分の脳内にオナメモリーという怪物を飼ってしまっていることは変えられぬ事実。自分はこの病魔と、生涯、共存していく他ないのだ。ならば闘おう。向き合おう。
この数ヶ月のオナ禁・誓いウォーカー達の犠牲を「記録」から振り返ると、そのほとんどがオナメモリーの発動からエロトリガーを引いていた。逆に言えば、それはオナメモリーという起点がなければ、特に意識せずともオナ禁はできていたことを意味している。オナニープリズナー状態からは脱却できていたからこその成果であった。
これは、プリズナー状態を脱した次には、オナメモリーの発動を最小限に抑える施策が必要であることを意味していた。そしてオナメモリーを発動させる多くは、何らかの視覚情報である。Twitter、YouTube、テレビ、雑誌...特に自分は、ほとんどをネット関連から情報を得ている。先述の通り、地雷を「減らす」工夫はできるものの、「ゼロ」にはどうしてもできそうにない。新しいチャンネルや、制限の網をすり抜けたサムネが、自分のサジェストに出現することは、一定確率で起きてしまう。これは避けられない。
ならば答えは簡単だった。電脳地雷原を歩く時間は、少なければ少ないほどよい。つまり、TwitterやYouTubeに接触する時間を減らせばよいのだ。
かねてから自分は、勤め人卒業のための勉強時間や、執筆時間を増やすには、TwitterやYouTubeに触れる時間を減らさねば...と思ってはいた。しかし徹底できていなかった。これを機に、減らすことに踏ん切りが付いた。これまで、手持ち無沙汰でダラダラとサムネ漁りをしていた日々を思い出す。ああいうことをするから、地雷を踏んでしまうんだ。
接触時間ゼロは難しいかもしれないが、無駄なブラウジングを減らした。するとオナ禁・誓いウォーカー達の生存率は飛躍的に高まった。
タイムラインとサジェストを出来る限り浄化し、接触時間そのものを減らす。皆様もぜひ実践していただきたい。もしもネットがなかったら、僕らはこんなにオナニーの誘惑に曝されないはずだ。
彼が洞窟から姿を現したとき、折しも空は夜明け前の薄明を迎えていた。どうやら、夜通しで洞窟内を彷徨っていたらしい。
東の空から差し込む曙光に網膜を灼かれ、僅かな痛みに眉根を寄せる。この微かな痛みに生の実感を感じながら―――彼は再び歩き始めた。


 

【オナ禁体験談】


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