ユダヤ教の偉いお坊さんの事をラビと言うらしいのだけど、そのラビがしたと言う説教を思い出した。
ここに二つの行列がある。
お金持ちの行列。
貧乏人の行列。
並ぶならどちらの行列に並びますか?
と。
さすがはお金儲けの民、ユダヤのお坊さんのお説教は、日本にまします神々及びその意を伝える坊主の説教とは一味違う。
「そんなん考えるまでもない、金持ちの行列の最後尾に迷わず並ぶに決まっているじゃないか」
そう言って、嘲笑する人もいるだろう。
まさしくこのお説教の意図する正解は『金持ちの行列』の最後尾に並びましょう、と言う事に他ならぬ。
正解を言い当てる事は、実にたやすい。
だが、行動ではどうか?
あっさり正解を当てた人は、実行面で、本当にそうしてるのか?
『お金持ちの行列』に並んでいるのだろうか?
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金持ちの行列と貧乏人の行列
今まで、色々と資本主義世界のことを論じて来た。
まず、労働者の立場と言うのは、お金や時間の面で豊かになりようがない宿命にある、と言うこと。労働者は国家によって税金・社会保障の名目でたくさんお金を毟られる、と言うこと。
国や社会はこぞって、国民を無知な労働者に染め上げて、真っ先に自主自立の能力を潰そうとすること。
社長は社員を贅沢させるつもりなんか無いし、国家も勤め人を楽させようなどと少しも思っていない。
いつも、国民(社員)の財布からどうやって金(労働力)を抜いてやろうかと知恵を巡らしているのである。
『金持ちの行列』とは、資産家や事業家の事であり、
『貧乏人の行列』と言うのは勤め人の事だ。
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多くの人が、貧乏人の行列に並んでいる
上司のご機嫌を取るためにへえこら諂(へつら)いの笑みを浮かべたり、出世競争のためにサービス残業や休日出勤を引き受けたり、
ローン組んで国産の新車を買って三年で買い替えるだとか、35万年ローンと親の援助をぶっこんで都内の交通至便マンション買うだとか、
子どもが出来たら自分が英語勉強しないのを棚に上げて1歳になるかならないかの赤子に英語習わせるし、
自分へのご褒美とか言って何十万円もする時計買ったり、やれスーツだ、やれ靴だ、カバンだ小物だビジネスマンの拘りだと言ってお金を遣う。
こう言う勤め人ならではの行動様式に染まってはいないだろうか?
そう、多くの人が口では『金持ちの行列』に並べるなら並ぶ、と答えるけれど、結局は安定が大事と言って、『貧乏人の行列』で頑張っているのであります。
それほど国家や企業の洗脳システムとベルトコンベアーの洗練度は高く、金持ちの行列のなんたるかは、学校教育の中からは注意深く取り除かれている。
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『お金持ちの行列』の最後尾に並ぶべく、不動産を買う
さて、僕はその『お金持ちの行列』の最後尾に並ぶべく、職業を変え、貯金を頑張り、ようやく不動産を買うことが出来た。
92万円で買った、ボロボロ区分マンションが、始まりだった。
転職したてでまだ少ない給料の中から毎月5万円の資金をひねり出して、リフォームの材料を買い、自力で修繕工事を進めた。
リフォーム会社に外注する金が無いという事もあったが、不動産の副業をこれから長くやっていく上で、リフォーム会社にぼったくられない知識を実践しながら身につける事は、最重要の中の最重要だと考えていたためである。
腰痛、肩こり、頭痛と、肉体労働はかなりこたえたが、自分の信念で先の会社を辞めて、今まさにその信念が形を為そうとしている、そう想うと気力が沸いた。
苦労の連続だったが、ついに部屋は完成し、入居者も付いた。
家賃は39000円/月だった。
表面利回りで50.86%。
リフォーム等諸費用全部込みのいわゆるネット利回りで20%弱。
初めてながら、まずまずの作品である。
金利が1%だ2%だと言っている預貯金や株式の世界がゴミに見える。
そう言う世界に、僕は足を踏み入れたのであった。
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