前回のあらすじ
キスしようとしたら吹っ飛ばされた。
既に鏡餅ちゃんとの死闘は2回。いずれも100%の手応えとは言えない結果。そろそろ勝負を決めなければならない。
「女の子とのデートは、1回目はカフェで軽く話す程度でお互いのことを知り、2回目は食事に行くなりお出掛けするなりしてより親密さを高め、そして3回目のデートで告白して付き合うべし」
などという恋愛セオリー(笑)がまことしやかにささやかれている。だが当然、我々にとってはそんなもんクソ喰らえだ。
聖帝
強い男たるもの、オンナに対して面と向かって「お前とS〇Xしたい」と伝えろ
モテの師範代こと聖帝サウザー氏の教えに従う者として、「デート」であるとか「告白」であるとか、そんな児戯にも等しい軟弱な所作をすることなど許されない。
聖帝
漢は黙ってアポってS〇Xトライ!
我が社ではこの標語を毎朝100回唱えることが恒例となっている。唱え終わった後には社員それぞれが抱いた女の数をホワイトボードに書き込む。数字が芳しくないと、「お前の数字どうなってんだ!」と徹底的に詰めてくる。それゆえ社員はなんとか数字をやるために日夜女修業に励む。わが社のモットーは「数字こそが正義」。過程は問われず、とにかく数字さえやればあとは寝てても遊んでても構わないのだ。
#一部本当です
さて、前置きが長くなったが、鏡餅ちゃんの話に移ろう。
前回あんな感じに終わったものの、やはりデート自体には大満足だったようで、当然のごとくLINEでの反応は良好だ。
後から冷静に考えてみて、この反応をするのになぜ前回キスを猛烈に拒否されたのか理解に苦しむ。前回記事を読んだ周りの反応もそうであった。
某社員
これで行けなかったんすかw
某社員②
いやいやこれはどう考えてもイケる流れでしょwww
某社長
監督、ワシの知らんところでこんな魔物と闘ってたんや。。
もはや社内での僕のキャラクターは「哀れな宿命を背負った鬼殺隊士」といったものになりつつあることをこのとき実感した。
モンスターは、人ならざるにして人を蹂躙するモノ。人の天敵である。
モンスターは文字通り人外の力を振るう上に陽光を浴びる以外には不死であり、たとえ頭を砕かれようとも瞬く間に治癒して生者を喰らう。只人(ただひと)は宵闇に怯えて暮らし、降りかかった血の災厄に悲嘆と怨嗟の声を上げる以外、出来ることなど無い。
しかし人は弱くとも心在るが故に、智慧(ちえ)ある者は智慧を、業(わざ)ある者は業を、力ある者は力を出し合い寄り集め、モンスターを退治する術を編み出した。
そして時は令和。
“モンスター狩り様”の名は文明開化の音に紛れて久しく、人々の口には“モンスター”と共に御伽噺として上るばかり。されど彼らは決して幻想に消えることなく、今宵もまた闇の中で悪モンスターを滅殺する。
災厄を祓う、その時まで。
今日も世に蔓延るモンスターを討伐するため、智慧(ちえ)を絞り、業(わざ)を駆使し、力を発揮するのだ。とはいえ、周りにいくら協力を仰ごうとも、誰も味方をしてくれない。
無情な社員
あー、ちょっと僕は無理っすwww
非協力的な社員
モンスターはちょっと…
我関せずな社員
僕ラーメン屋忙しいんで…
ノスタル社長
僕も昔こんなんしてたなぁ…(遠い目)
この活動は孤独との闘い。準備は一人。戦場に赴くも一人。失敗の尻拭いも一人。正直辞めたくなることも多々。
しかしそんなときはいつも、僕の心の支え、アルフレッド・アドラーの言葉を思い出す。
誰かが始めなければならない。他の人が協力的でないとしても、それはあなたには関係ない。わたしの助言はこうだ。あなたが始めるべきだ。他の人が協力的であるかどうかなど考えることなく
僕がやらずして誰がやるのか。僕がやるしかない。
次のアポの設定をしなければ。
向こうが積極的にお店を探してくれて、あっさりとアポが組まれる。時間も夜8時とちょうどいいし、偶然にも車で数分のところにラブ〇テルが数件あるという好立地。上手く雰囲気を作れればすぐにでも連れ出しが出来る。この勝負、いただいた。
が、しかし
ここに来てとてつもなく大きな障害が訪れる。
アポの日が2020年4月、と言えば察しがつく人も多いと思う。
そう、新型コロナウイルスである。
3月下旬頃にはもう全国で感染者が続出し、「4月1日に東京はロックダウンする」みたいな都市伝説が蔓延したのもこの頃である。
我が社でもコロナに対しては厳重に警戒しており、「外出時のマスク着用厳守」はもちろんのこと、「人が密集する場所への移動禁止」というルールまで敷かれた。これは女修業する上では大きな制限となる。
更に、感染拡大の様子を鑑みて、「女の新規開拓休止」の指令までもが正式に下された。
(それに伴い、「オナニー解禁」も発令。その瞬間の社長の悔しそうな顔は今も忘れることが出来ない)
命より大事なものはない。わざわざ危険を冒してまで女修業を続ける理由もない。この時ばかりはそのことを強く感じた。
ただし、「既存の子に会うのは許容」「お互いの家や車など、人ごみに行かないアポであれば許容」という最低限の活路は残される形となった。
とはいえ、なかなか女の子と会うのにも勇気がいる。相手が罹っている場合はもちろん、自分が知らずに感染していた場合に、相手にうつしてしまう可能性もあるのだ。
さらに言うと、実は鏡餅ちゃん、医療従事者なのである。それゆえ、コロナに関してはより一層考えてしまう面が出てくる。当時はまだ情報が不確定なものが多く、世間の反応も様々。「医療従事者は感染してる可能性高いから避けろ」なんていう声もあれば、「むしろ一般人より予防の意識が高いから安心」という声もあった。正直僕にとってはどちらが正しいとも判断が付かず、迷いが生じていた。
監督
果たして鏡餅ちゃんと会うべきか会わぬべきか
この時、他に新規の子のアポが決まりかけてたものが数件あったが、「新規開拓禁止」の指令を遵守し、全てお断りを入れていたところ。鏡餅ちゃんに関しては、まだS〇Xはしてないものの、既に2回アポってることもあり、「感染対策をした上でのアポ」という条件の下、会うことは可能であった。
そんな中、鏡餅ちゃんのほうから連絡があった。
こいつ、会う気満々である。
普段であれば喜ぶべきところなのだが、このご時世ではあまり手放しで喜べない。
しかもここまでコロナが世間を騒がせているというのに、全く話題に出さないというのはどうなのだろうか?
もしかして、コロナを軽視する危険なタイプの子なのだろうか?
一瞬そんな疑念を抱きつつ、返信をする。
これに対して、「特に気にしてないですね~♪」とか気の抜けた返信が来ていたら、即座に会うのをやめようと意志を固めていた。しかし、返信内容は僕の予想外のものであった。
こやつ、なかなかやりよるではないか。
さすが医療従事者。感染対策の意識があり、予防についてもしっかり考えている。今まで煮え切らない面倒くさい返信しかしなかったのがウソみたいにマトモな文章だ。
正直、この瞬間僕の鏡餅ちゃんに対する評価は一気に上がった。
監督
この子は、幸せにせなアカン
色々あったけれども、こういう子こそしっかり口説いてS〇Xをしなければならない。並々ならぬ使命感が再燃し、アポに臨むことを決意する。
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アポ当日、19時半。約束したお店の駐車場で鏡餅ちゃんを待つ。いつも通り、彼女は車に乗ってやって来た。
鏡餅
お待たせしました~♪
満面の笑みであいさつをする鏡餅。ここまでくるとむしろ安心感すら覚える。笑顔だけは可愛いのだ。笑顔だけは。
「今日こそはこの子を仕留めるぞ!」と決意を固めながらお店に入ろうとすると、早速事件が起こる。
【新型コロナウイルス感染拡大防止のため、20時閉店(ラストオーダー19時半)】
しまった。完全に油断していた。
そう、2020年4月は、コロナが流行り出したことにより、一部店舗は短縮営業に踏み切っていた。ご多分に漏れず、このお店も早々に営業を終了していたのだ。
鏡餅
お店、閉まってますね…
残念そうな鏡餅。今回ばかりは僕も全く同じ気持ちだ。他のアポは全部キャンセルして、こうして鏡餅ちゃんに会いに来たというのに、このまま終わってしまっては非常に悔いが残る。
鏡餅
お腹空いた…
そっちかよ。
監督
別のお店探してみよう!
とりあえずグーグルマップなど駆使して周りにお店がないか探してみる。すると次々と候補は出てくるが、どのお店も今営業しているのか定かではない。というのも、今回アポの場所に指定したお店も事前にグーグルマップや公式ホームページで営業しているかどうかや営業時間を確認していたのだが、特に臨時休業だとか営業時間の変更の記載がなかったため、まだ通常営業しているものと思い込んでいたのだ。にもかかわらず、こうしてお店は短縮営業をしている。その情報は、お店の前に貼ってある貼り紙でしか告知されていない。情報にはタイムラグがあることを、このときは痛感したのである。
鏡餅
電話掛けてみる!
そういって、近所の飲食店に片っ端から電話を掛ける鏡餅。意外と行動力があるのだなと感心する。
しかしその甲斐もむなしく、どのお店も短縮営業、臨時休業、テイクアウトのみ営業と、入店できない旨が告げられる。二人で慎ましくご飯を食べることすら許されない、そういうご時世であったのだ。
鏡餅
どこも開いてないね…
うなだれる鏡餅。僕も途方に暮れる。まさかアポの場所の時点で苦労する日が来るとは。
監督
とりあえずコンビニでご飯買って車の中で食べようか
非常に不本意であるが、この程度の選択肢しか残されていなかった。コロナ禍の中では、アポするのにも一苦労なのである。
お互いの車に乗り込みコンビニまで移動し、ご飯を買った後は、僕の車に二人で乗り込み、夕食をとる。本来であればここで楽しい雰囲気を作るべきなのだが、正直気持ちが萎えてきており、当たり障りない会話しかできなかった。大した会話もしてないので、ものの10分程度で二人とも食べ終えてしまった。
監督
この後どうしよっか
何気なくつぶやく。その後すぐにしまったと思った。
そう、このセリフは前回僕が「NG行動」として挙げた行動の一つではないか。
〇主導権を相手に渡してしまうNG集
・アポの場所を決める時に「どこ行きたい?」などとお伺いを立てる
・1軒目のお店を出た後に「この後どうする?」などと聞く
・一緒に歩くときに先導して歩かない
・会話が途切れた時に、新しい話題を出さない
・2回目のアポの約束をこちらから切り出さない
・打診しない
情けない。実に情けない。「相手に決断を任せる」ことや、「積極的に行動しない」ことがNG行動などと宣っていた自分は一体どこに行ったんだ。いくらコロナ禍とはいえ、主導権を相手に渡してしまうのは非常によろしくない。
しかもさっき、一軒目のお店に入れないとわかった後、積極的に行動をしていたのは鏡餅ちゃんの方である。これにて、「積極的に行動しない」という禁すらも犯してしまっていたのである。
鏡餅
どうしましょうかね~…
当然鏡餅ちゃんも困っている。そりゃそうだ。僕だってどうしたらいいかわからない。
いや、そんなことはない。どうしたらいいかわからないなんてのは嘘だ。僕は既にどうしたらいいかなんてわかっている。ただ行動するのを恐れて実行していないだけだ。そんなことは最初のアポの時からわかっている。
・ホ〇ル打診すると決めたら率直に言う。「失敗したらどうしよう」という考えが頭をよぎったら、「ここで失敗してもこの女とは二度と会わないのだからノーダメージ」と割り切り、打診する。大事なのは、「打診するか、しないか」をハッキリ決めて行動すること。「打診しない」と決めたなら、さっさと健全解散せよ。中途半端にグダグダ時間を引き延ばすのが一番最悪
今こそ打診するときだ。
監督
他に行くところないから、二人きりになれるところ行こう
正直に言おう。この誘い方は非常に微妙である。何の文脈もないし、全然論理的でもない。そもそも事前に楽しい雰囲気を作り、「この人ともっと一緒にいたい」「もっと相手のこと知りたい」と思わせていないと、ここからイエスを取るのは難しい。
しかし、今の僕に他の選択肢はなかった。
反論されるのは覚悟していた。どーせまた「そういうのはいけません!」とか言うんだろうと。どうせ3回目の天丼してくるんだろうと。そうなったら「でも他に行くところないじゃん」とか「確実に開いてて二人でゆっくり話せるとこそこくらいしかないよ」とか言って断る理由をなくして、「俺はお前と一緒にいたい」とか言ってその気にさせて、ホ〇ルに行く流れ構築しようと。
返事は実に意外なものだった。
鏡餅
え!?二人ではいたいけど、私が想像してるようなとこだったらやだ!
え?めっちゃ意識してるやん。
今までの感じからすると、もっとハッキリ断ってくるもんだと思っていた。しかし、これは完全にラブ〇テルを意識しての言動だし、「二人ではいたいけど」なんて前置きをする時点で、「あなたとS〇Xしたいけど、軽い女って思われるのは嫌だから、せめて「断り切れなくて仕方なく」って言い訳出来るような理由付けして!」と言ってるも同然である。もうこれは確定演出である。
監督
嫌なら別に何もせんし。とりあえず二人で一緒いたいから移動しよ。このままお店の駐車場ずっといても迷惑やし
こうして無事ラブ〇テルへの搬送を済ませる。
その後はもうイージーゲーム。二人きりになったら接触も大して拒まず、簡単にS〇Xに至った。事前にホ〇ルに来る言い訳も立っているし、もはや負けるはずのない試合運びとなった。
こうして僕は、鏡餅を抱いた。
ここまで決して楽な道のりではなかった。実は鏡餅ちゃんくらいの年齢になると、S〇Xへの移行の難易度が跳ね上がる。「この人とS〇Xしてもいいのか?」という判断をより慎重に行うからだ。もしかしたら20代前半の女の子とS〇Xするよりも難しいかもしれない。
それでも僕は、鏡餅を抱いた。
大きな達成感と共に帰路についた。その日はいつもよりもぐっすりと眠れた気がする。
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終わりは実にあっさりしたもの。
この後もずっと未読のままだったので、ブロックされたのでしょう。おそらく一度S〇Xしただけでは「この人にヤリ捨てにされるんじゃないか?」と不安な気持ちが残っていたのが一番大きいでしょう。LTSTを引くまでは丁寧に接する必要があった。
LTST(ロングタームセッ〇ストリガー)とは?
初セッ〇スから短期間で何度もセッ〇スを重ねることで、より強固な食い付きを得ることが出来るという理論。提唱者は聖帝サウザー氏
皆さんご存じの通り、コロナの蔓延は止まらず、2020年5月には緊急事態宣言発令などもあり、初S〇Xから次のアポを組むのに時間がかかってしまったのも原因の一つ。これに関しては致し方ない部分もあるが。
更に、そんな状態にもかかわらず、「アポ内容はお前考えろ」と、相手に重い負荷を与えるような発言をすることは非常に悪手。相手にサンクコストをかけさせようとして発言した内容であるが、これは食い付きを盤石にした相手でないと通用しない。
サンクコスト(埋没費用)とは?
投下した時間やお金のうち、戻ってくる見込みのない時間やお金のことを示す。これを多く掛けさせれば掛けさせるほど「損した分取り返さなきゃ!」という心理が働き、より相手が自分に時間やお金を投下してくれる現象を、「サンクコストバイアス」と呼ぶ
そんな不安でいっぱいの鏡餅ちゃんは「この男とこれ以上一緒にいても幸せになれない」という考えに至ったのでしょう。見事に「損切り」されました。
ですが、鏡餅ちゃんに恨みはない。むしろ感謝しかない。
聖帝サウザー
どんなブ〇イクでもどんなデ〇が相手でも、S〇Xにありつけたのなら最大限の感謝をしろ。そういう善行を積み重ねた先に「モテ」がある
師匠、僕はまた一つ善行を積み重ねてまいりました。これからも多くの女の子を幸せにしてまいりたいと思っております。
以上で、三部作となった「あつまれ モンスターの森~鏡餅ちゃん奮闘記」もこれにて完結です。お読みいただきありがとうございました!そして何より鏡餅ちゃん!ありがとう!これからも強く生きてくれ!
~Fin~
~宣伝~
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